今日は私の不動産相続時に保有の必要がなかった家を売却した時の体験談をお話しさせて頂きます。
まずは我が家の家族構成をざっと紹介しますと47歳の夫と妻である45歳の私の二人暮らしで、夫は食品メーカー勤務で私は出版社に勤務をしています。子供は1人で現在は地方の大学に進学しています。
なお、住まいは東京都は武蔵野市にあるマンションで暮らしています。
ある日突然に福岡の実家を相続することになりました
相続があったのは3年前で、普段は電話をしてこない福岡の実家から急に連絡があり父が急な交通事故で亡くなったというあまりにも急なものでした。最初は信じられませんでしたが、葬儀の準備・親戚への連絡・事故対応などしているうちにじわじわ実感がでてきました。
父が残した財産のなかで最も困ったのが「実家」でした。想い出が詰まった家ではありますが、福岡に帰るつもりはありませんし、夫も私も東京に仕事があるので何十年も先まで戻れる見込みはありません。
もちろん、そのまま母親が住むことも考えましたが、急な事故で父が亡くなりすっかり気落ちした母を一人にするのは不安が残ります。そこで、家を売って母親には東京に来てもらうことにしました。
いざ売ろうとしたら何から手をつければよいか分かりませんでした
不動産を売るなどはじめての経験で、どうやっていいのか分からなかったのが本音です。そこで、まず最初に街で目についたそこそこ大きな不動産屋さんに飛び込みで相談し、買い手を探してもらいました。
提示された売値は、土地と家をあわせて1300万円で正直「駅近なのにそんなに低いか」と驚く気持ちがありましたが福岡でゆっくりと業者を探す時間も無かったためにそこに売却依頼をお願いすることに決めました。
想い出が詰まった家が売れたはいいけど結局取り壊しされて更地に
買ってくれた相手は近隣地域の50代夫婦で、家を取り壊して更地にしてマイホームを建てるとのことでした。駅の近くで探していたそうでちょうど良い話しを聞き即決したと聞いています。
私達夫婦は売れた安堵感半分と家が無くなる事の寂しさ半分で、決済完了までの気持ちは母の気持ちを思えばよけいに複雑でした。とは言え、少し時間が経てば「多くの人はいずれは似たような事を体験するんだから仕方がないな・・・」と気持ちが徐々に軽くなってくるのも分かりました。
ぼんやりする時間が多い母親ですが、徐々に元気になり東京の生活にも慣れてきて3人仲良く暮らしています。売れていなかったら、母と一緒に過ごすことはなかったでしょうし離れた親を心配して仕事が手につかなかったはずです。
売却に出してから数ヶ月で売ってくれた不動産屋さんには感謝しつつも
いろいろとサポートしてくれた不動産屋さんには感謝していますがもっと金額交渉をしっかりしたら結果が変わったのかという想いもありますが・・・当時は不動産を早く何とかして母を東京に呼ぶことで頭がいっぱいだったんですよね。
また、最初の売り出し価格から実は一度だけ値引きをしているんですが、それは不動産屋さんの提案で「早く売るならここで即決させるための値引きも効果的です」とアドバイスをもらったからです。
1300万円で売り出していたんですが、更地にしたい購入希望者さんに購入を即決してもらうため、「今週中に購入を決めてくれたら解体費用として100万円の値引きに応じます」というものでした。
値引作戦は成功してスムーズに売れましたが
すぐ売れたのはこの値引が大きかったと思いますが、もし売却を焦っていなければその100万円の値引きはしなかったと思います。でも、家の見学が来ない不安や、内覧が来ても売れない「がっかり感」などで売却に疲れきってしまっていたこともあり、値引き策に打って出たという感じです。
こんなふうに不動産売却はエネルギーがいる作業ですので、私のように急な身内の死亡による相続を受けた人ならなおさら疲労は倍増だと思います。不動産売却は大変なことも多いのでなるだけ腕が良くて信頼ができる不動産屋さんをみつけることが成功のカギだと思います。
売却依頼をする業者はしっかりと選ぶようにしたいものです。