お子さんの奨学金返済のために家や土地を売るというお話も最近では決して珍しい話ではありません。
相続でもらった不要な家や土地を売って、お子さんの奨学金返済に回してあげる方や、両親が亡くなったためにお子さんが自分で相続した実家や土地を売却して奨学金返済にまわす場合、実は多くの人は大損をしているんです。
そこで、スムーズな奨学金返済のために家や土地の売却で損をせず高値で早く売れるためのコツをご紹介します。
奨学金返済のために家や土地を売ることは秘密に
まず、家や土地を売却する際には、ほぼ100%の確率で「どうして売るんですか?」と不動産屋さんに聞かれます。
この時、奨学金の返済のために売るということは秘密にするべきです。というのも「お金に困っている」ということは不動産屋さんにも購入希望者にも誰にバレても良いことは一つもないからです。
悪意のある不動産屋や営業マンに売却理由がバレるとまずい理由
もしも、悪意のある不動産屋や営業マンにうっかり声をかけてしまっていたら、「早く売るためには値下げしないと厳しいですよ」と言いくるめられて、相場よりも何割も安い値段んで売られてしまう危険があります。
目先の設けに目がくらんでいる不動産屋からしてみれば、あなたの家や土地が100万円や200万円安く売れる心配よりも、てっとり早く仲介手数料が手に入るほうがありがたいからです。
それに、値下げをすれば誰が売ってもかんたんに売ることもできるので、苦労せずに売れて不動産屋は楽です。
購入希望者に売却理由がバレるとまずい理由
売却理由が「奨学金返済のため」だということが不動産屋さんにバレると、いくらその業者が誠実な場合でも、その後に購入希望者に売却理由が伝わってしまうことがあります。
たいていの購入希望者は「売り主さんの売却理由はなんですか?」と聞いてくることが多いからです。
これは、本屋によくある「賢い不動産の買い方」の類の書籍に書かれている賢い購入の仕方の1つでして、売り主がお金に困っていることが分かれば、「わざと焦らす」とか「きつい値切りをしてみる」とうテクニックを使えと紹介されているからです。
お金に対する余裕を見せて高く売る
購入希望者にとって一番厄介な売り主というのは「お金に困っていない人」です。間違っても「奨学金の返済に回したいから売れたら助かります」なんて口にはしないことです。
お金に困っていないけど別にいらない不動産だから売るというくらいの余裕のある人に対しては、どんな値切り交渉も通用しないからです。
とは言え、別にあなたが本当にお金に困っているか困っていないかは、家や土地を売る際には重要ではありません。お金には困っていないという素振りを見せることさえできればいいんです。
奨学金の滞納による差し押さえが迫っている場合には
すでに奨学金の滞納を繰り返してきており、差し押さえのための通知やそれらしい動きを察知した際には、もはや一刻の猶予もありません。
とにかくすぐに家や土地を売ってしまわないと、差し押さえられた後に二束三文で処分されて大損をしてしまいます。
とは言え、普通に不動産屋を通じて売っていては、高値で売るには数ヶ月や半年はかかるものです。そこで、そうした一刻の猶予もない場合には、不動産を買い取りしてくれる業者に声をかけて売るのが得策です。
不動産屋を通して一般の人に売るよりかは何割か安くなりがちですが、数日で購入を決断してくれますし、振込みも早いので助かります。
ただし、この場合、買い取り業者に家や土地を売る話が進んでいることを、奨学金の督促をしてきている業者に対して伝えておくことも忘れないでください。
「○日までに入金の予定なので、その売却額で奨学金を返済します」と事前に説明ができれば、たいていの場合は柔軟に対応をしてくれるものです。
この事前に伝えておくことを忘れると、家が売れた日に差し押さえになったなんて取り返しのつかないことになりかねませんよ。