家を売る人にオススメのコラム

家を売るデメリットとは?

家を売るにはデメリットもあることをご存知でしょうか?(と言っても、ファイナンシャルプランナーの私は売るメリットの方が大きいと思ってますが。)

ちなみに、デメリットはいろいろありますが、最も大きなデメリットはローンが終わっている家に発生しやすいと言えます。

また、その他にも家を売らずに保有しておいた方が得策なケースなども以下で紹介してみたいと思います。

家を売るデメリットがローンのない家に発生する理由

ローン返済中の場合には、家や土地はまだローン会社の担保に入っているのが一般的で、それを売却したところで、あなたの資産が減るわけではありません。でも、ローンのない家の場合には、不動産という資産価値があります。

一応、木造の家は新築から20年も経てばほとんど無価値にはなってしまいますが、土地の価値はほとんど変わらずに存在しています。

その家と土地をひっくるめて売却してしまうということは、それだけ大きな資産を失うということになり、早い話が、担保として使える物がなくなってしまうという意味になるんです。

担保を提供できるということは人生においてはとても大きな意味があって、例えば、お子さんの学費や、ご家族の入院の際の高額な治療のために、銀行でお金を借りようとした際には、担保設定できる資産をもっているかどうかでその後の生き方が大きく違ってくるんです。

担保価値のある家土地さえあればすぐに数百万円を借りることも可能

これは私の友人の話になりますが、友人には頭の良い兄がいて大学は医学部を希望していました。でも、国立大学の医学部を狙えるほどではなかったようで、私立大学の医学部に合格をしました。

私立で医学部に行くと、入学料だけで1,000万円近くかかり、卒業までに数千万円は簡単にかかってしまうそうです。なので当時はお金がある家だと思っていました。

ところが、大人になって昔の話をしていたら、「兄の学費を銀行で借りるために家はローンの担保に入っていた」という背景があったんです。

もし、当時に、ご両親が家土地を売ってしまっていて、売却した金額しか預貯金がなかったら、ローンを借りるのも難しかったと思います。それに、人は不動産を預貯金に換えてしまうと、少しづつ使ってしまう傾向があり、数十万円づつ小分けに使っていたとしても、あっという間に半分以下にまで預貯金が減るものです。現金より不動産で残した方が相続で得しやすい2つの理由

昔から、相続をするには現金でするより不動産にしておいた方が得策という話もあり、これにはちゃんとした意味があります。また、不動産では買い物の支払いに使えないという無駄遣いの抑止力があります。

それぞれについて解説してみますね。

相続時に現金より不動産は実価値より低く見積もられる

仮に、現金5,000万円を子供に相続する場合、5,000万円の価値はいっさい変わることはありません。(控除額はこの際無視)

でも、それが市場価値で5,000万円の家と土地なら、基本的に家は6割・土地は8割で見積もって相続時の計算をされます。

ちなみい、土地の上にある建物が貸家か、賃貸アパートやマンションか、もしくは貸土地か?など、それぞれの条件によっても割合は変わってきますが、4割〜8割の間で計算をされることになります。

これが現金でそのままの価値を相続させるよりも、随分とお得になりやすいという不動産ならではのメリットと言えます。

無駄遣いしたくても簡単にできない

先ほど、現金や預貯金にしてしまうと使ってしまいやすいとご説明しましたが、不動産はまったく逆で、いくら1,000万円や2,000万円の価値があったとしても、面倒な売却手続きをふまないと現金にならかったり、そもそも、簡単に数日程度で売れるような物ではないので、無駄使いができません。とは言え、本気ですぐに現金化してしまうと思えば、不動産の買い取り業者に売ってしまえば売れないことはないので、不動産のカタチでお子さんに相続をしても、困ることはないと思います。ただし、買い取り業者に売る場合は市場価格よりも安く買われてしまいますので、それは知っておいてくださいね。

家を売るデメリットがあっても売った方が良いケースも

それは、この先には売れなくなりそうな家をお持ちの場合です。

例えば、津波時の浸水が予想されているエリアの家は、いざ津波が来てしまうとその後はまともな価格では売れなくなることが多いです。下手すれば一生売れなくなる可能性もあります。

また、そこまで極端な例でなくても、治安や交通の便の悪さで不人気なエリアだったり、人口減少が進んでいる場所などは、日増しに魅力が失われていき、どんなに安い売値をつけても、誰も買ってくれない恐れもあります。

買ってくれる人がいないと不動産は売れませんから、あらゆることを想定し、その上で、早く売っておいた方が無難だと思える場所であれば、売るデメリットなどは気にせず売却をしてしまっておく方が得策とも言えます。

まとめ

  • 家を売るデメリットがあるかどうかは売る人によって違う
  • ローンの終わっている家ならお金を借りる時の担保に使える
  • 相続する時に現金と不動産が同価値なら不動産の方が得しやすい
  • 不動産はお金のように簡単に支払いに使えないから無駄遣いを防げる
  • 将来、売りたくても売れなくなる恐れがある家なら今すぐ売った方が得策