私は30代の主婦です。結婚して6年、子供にも恵まれて家を購入することにしました。
それまではずっと賃貸で、短時間パートを3つ掛け持ちしながら主人の稼ぎとは別にコツコツと貯金を残しながらマイホームの為の資金を貯めて念願の一軒家を手に入れたのですが・・・
思い切ってマイホーム購入を決断!今にして思えば焦ったのが失敗の原因かも
結婚当時からずっと貯金は続けていましたが思ったほど多く貯まらないまま、主人は40代に突入し、年齢とローン審査も考えて少し前倒しでマイホーム購入を検討しました。
私たちは、戸建てやマンションにこだわりはありませんでした。それぞれにメリットやデメリットがあるので、値段や立地を重視して決めようと話していました。
休日には朝から晩まであちこちの不動産屋さんをまわって物件を探しましたが、新築のマンションや戸建ては値段が高すぎてとても手が出ないと判断し、中古の家でも良いか・・・と思うようになりました。
(新築だったら安心だったな・・・と今となれば後悔です)
ついに中古の戸建ての中から理想的な立地と築年数の物件を発見!
その売り物件は築浅ということもあり、他の人に先に抑えられたら困ると思い、すぐに内覧しました。ちなみに、この時に持参したのはメジャーとメモ帳、そしてデジカメでした。
中は築浅というだけあってとても綺麗で、不動産さんの営業マンから話を聞くと前の持ち主は夫婦で購入して住んでいたそうですが、転勤のため1年くらいしか住んでおらず、その後は1年くらいずっと空き家だったそうです。
値段も魅力的だったため、私たちはこの物件に飛びついてしまいました。リビングのサイズを図り、玄関や各部屋のドアのサイズも図って調べは完璧だと思っていましたね・・・。
まるで1億円の宝くじにでも当たったかのように幸せな気分で、何てお得な買い物ができたんだろう!と地に足がついていませんでした。
なぜいい物件が1年も空き家だったのかをよく考えるべきでした
不動産屋さんの手際もよく、登記やらローン利用の銀行の手配から、何から何まであっという間に完了し、あっという間に引き渡しまで完了しました。これでいよいよ、マイホームでの生活が始まり夢にまで見た楽しい日々が今後何十年も続くはずでした。
住み始めて最初のうちは特に困ったこともなく、快適に過ごしていましたが、おそらく家族全員が浮かれていたので細かい事には気がつけなかったんだと思います。
特に子供やマンションでしか暮らしたことがない夫は、人生で初の戸建てということもあり、階下に気を遣わなくてもいいのが嬉しくて、子供と一緒に跳んだりはねたりして伸び伸びと暮らしていました。
欠陥住宅という現実を雨戸の落下によって気付かされました
数ヶ月住んだ頃でしょうか、気になることが徐々に出てきました。まず、リビングの雨戸が急に落下したのです。特に乱暴に扱ったこともありませんしなぜ急に落下したのか疑問でした。
家を作った会社に連絡すると、無償で直してくれましたが、今度は2階の扉の建てつけが狂ってきたためか閉まりにくかったり、閉めても風で開いたりするようになりました。
窓が開けにくくなった部屋もあり、あまりに不便だったのでその度に業者を呼んでいましたが直らないこともありました。
子供が床に落としたビー玉が一斉に同じ方向に転がりました!
窓の開閉は湿気などが原因かなと思っていましたが、今度は別件で驚くことが起こりました。子供がおもちゃのビー玉を2階の床にばらまいたのですが、何とそれが全て同じ方向に流れて行ったのです・・・(その瞬間、嫌な予感がしました。)
慌ててビー玉を何個か拾い、他の部屋でも試しましたがやはり嫌な予感は的中して同じ方向に流れて行きます。つまり2階は全体が傾いていたんです!
2階は1階より角度がキツイはず!理系出身の私はピンときました
もともと私は理系タイプだったので、2階の傾き角度よりも1階の方が少ない角度だということは直感で分かりましたが、それでも怖くて試さずにはいられませんでした。案の定、2階ほどではありませんがやはりビー玉は同じ方向に流れて行きます。
本当にびっくりして、すぐ主人に言って業者を呼びましたが、「売却前の査定時に水準器を使っている傾いてたはずはない」などとのらりくらり言うだけで具体的な解決策は何も提案されませんでした。
傾いている家を買わされたストレスで微熱が続きついにはノイローゼ気味に
このまま住んでいても傾きはひどくなる一方だと思いました。実は隣の家も同時期に建ったそうですが、そこの夫婦も傾きかあるようなことを言っていました。
私はそのことが気になってノイローゼ気味になってしまい、売却することばかり考えるようになりました。それからすぐに「売却するなら早いほうがいい」と決断しました。もちろん、傾いている家なので相場より少し安い格安で売却することは覚悟をしたうえです。
ちなみに、傾きが酷い2階部分の床は、いったんフローリングを全て剥がして床下の角材部分に細工をして高さ調整を行い、それからフローリングを貼り直すことで床を水平にする事はできました。
私達がつぎ込んだ頭金やローン、それに売却に向けての2階部分のリフォーム費用を考えると、損がでるのは明らかでしたが、そのまま住見続けたら本当におかしくなりそうだったので仕方なかったと思います。
結局売れた値段は土地値に毛が生えた程度でした
売り出ししてから半年くらいは空き家でしたが、その後買い手か現れ、ほとんど土地だけの値段で売却しました。
売却の際には、購入時とは異なる不動産屋さんを利用したんですが、そこの営業マンから教えてもらった話だと、建物は1年ごとに激しく価値が下がるものだそうで、築10年を超えるとよほどの立派な家出ないかぎり価値はほとんど無くなるそうです。
それ以降私達は戸建てはもうこりごりになり、次に購入したものは結局マンションになりました。