家を売るときの内覧査定（訪問査定）で気をつける点として、多くの方は家の状態だけを気にしがちですが、それだとマイナス評価をつけやすくて安く売られてしまう恐れがあります。
いい加減な業者などにひっかかってしまうと、手っ取り早く安い値段で売られてしまい不動産屋さんの目先の儲けに利用される恐れもあるんです。
そんな事にならないためには、複数業者から査定をもらい、どこが最高額をつけてくれるか確かめたうえで売却依頼をする必要があります。
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査定してもらう目的は売値を知ることだけじゃありません
査定の狙いは「家の売値がいくらになるか？」教えてもらうだけではなく、あなたの家を高く売るために相性の良い業者を選ぶという意味もあります。
最初にもお伝えしましたように、家の査定は複数からもらわないと、どこがあなたの家を高く売ってくれる業者なのか分かりません。
どこよりも高く売ってくれる業者というのは、高く売れるだけの根拠を持っているので、例えば、すぐに買い手となりそうなお客を何人も知ってる場合もあるんです。
（見込み客がいないとリスクをおかして高額査定なんて出せません。）
なので、「査定は複数社からもらう」という前提のうえで、以下の内覧時の注意点も抑えてもらえれば家の売却はきっと完璧だと思います。
査定の前に掃除をしておくのは当たり前
人に来てもらって値段をつけてもらうわけですから、上がってもらうのに不快でないようにすることが大前提です。それに、掃除もまともにできていなければ、本来の価値よりも劣って見えるために売値はどうしても安くなりがちです。
また、不動産屋さんも人間ですから、散らかってるような家を見てもテンションなんて上がるはずがありません、つまり、やる気にならない売り家の場合には適当な値段をつけて他の不動産屋に流れてくれようにすることも考えられます。
これは不動産屋に限らず、どこの営業マンもやることですが、「受けたく無い仕事には断ってもらえる金額を提示する」というのが鉄則です。ただでさえ、家のように扱う金額が大きいものですから、ちゃんと値段に見合った対応をしてくれない売り主さんについては避けたがる傾向があります。
掃除すらせずに家の値段をつけてもらおうとしているいい加減な人なら、売買契約時に売るのをドタキャンする可能性だってありえますし、購入希望者が内覧に来た際にも、散らかってたり汚いままで迎え入れられたらたまったものじゃありません。
必死にお客さんをみつけて案内しても、逆にお客さんに「もうあんな家は案内しないで」と怒られる可能性だってあるんですよ。
査定額にも影響する服装（小綺麗な服装が鉄則）
売り家の掃除をすることは当たり前ですが、それと同じくらいに大切なのが売り主さんの服装です。
別に一流品に袖を通す必要はありませんが、清潔感のない服でいると良い印象を与えません。とくに、玄関に脱いでる靴が汚い場合には、それを見た瞬間に不動産屋さんは帰りたくなります。
たかだか服装や靴と思われるかもしれませんが、不動産という人の高額な財産を扱う仕事をしている人からすれば、それを見ただけでお金の支払がスムーズな人かそれとも滞納癖がある危険な人かどうかは、そこそこ見抜くことはできるんです。
ユニクロでもなんでもいいんですが、とにかく綺麗な服装で清潔感を感じてもらうことは意外と大切なことなんです。もちろん、脱ぎっぱなしで散らかった玄関などは見せないように気をつけてくださいね。
生活臭など不快な臭いがする家だと査定額に悪影響です
本来、どんな家でも人が生活をしていると日々の食事など生活臭が壁や天井や床に染みついているものです。
これは掃除を徹底することである程度は取り除くことはできますが、壁紙や天井に染み付いたものまでは臭いを取り去ることはできません。
そこで、訪問してくれた不動産屋さんに家への好印象を持ってもらうための方法として、芳香剤を設置するというやり方があります。
この時、自分の趣味で臭いは選ばずに、無難な石鹸の香りや、もしくはエッセンシャルオイルなどの上品な香りを使うことが鉄則です。
また、キッチンや脱衣婆、下駄箱などの戸棚の中には消臭剤を置くことも合わせて行うとより効果的となります。
修繕が必要な箇所がないか？
いくら不動産屋さんが査定のプロとは言え、家具で見えない場所の傷みは見えませんし、かつて雨漏りをした場所などは気が付かないこともあります。（雨ジミがすでに消えている場合もあるので）
その場合、こちらから正直に「修繕してから売った方がいいですか？」と声をかけておくことも大切です。雨漏りなどの場合にはさすがに修繕をしてから売らないと売れなかったり売却後のトラブルにもなりかねません。
ただし、軽微なものであれば、買い手に伝えておけば修繕しなくても売値に対した差はでないこともあります。
無駄に出費をしてしまうのを防ぐ意味でも、修繕の必要の有無は確認しておくのが賢明と言えそうです。（正直に言ってもらえると不動産屋は安心して強気な売値をつけることもできます。）
床下も見られるくらいでいないとダメ
内覧査定の場合には、場合によっては床下をチェックされる可能性もあります。これはあくまでも可能性ですから必ずあるわけではありません。
ただし、過去に白蟻の被害があった家などは現状の床下がどんな対処をされているかを確認したいという業者さんもいるので、事前に畳をはぐれる部屋があれば、事前にそこの家具を動かしておくなど、配慮をしておくとより正確な査定額が出ます。
内覧（訪問）とは言っても外観も見られてる
内覧の際に、うっかりしがちなのが外観の状態です。戸建の場合には内覧とセットで外壁のくたびれ具合もチェックされるんです。屋根の状態や外壁の状態を見ることで、雨漏りについの可能性を探るという狙いもありますす、次に売却する際に、見た目が悪すぎると高値で売ることが難しいという背景などいろいろとあるからです。
なので、もしも外壁に亀裂が入っている場合や、あまりにも見た目が古臭い場合には、先に外壁塗装や亀裂修理などをした方が、修理費用を考慮したとしても高く売れることも多々あります。
ただし、その場合も、外壁塗装にいくらかかるか？見積りをもらい比較してから選ぶのが無難です。（塗装費用は少しの条件の違いでも金額に差が生じることが多いので、できれば同じ仕様で見積りをもらうのがベストです。）
査定時に売却理由を聞かれたら
家の査定に来てもらったら売却の理由は必ず聞かれるものですが、その際に、何でもかんでもホントの理由を言わなきゃいけないわけではありません。例えば、離婚をする場合や、ローン返済が厳しくなったから売るという場合などは言わなくても大丈夫なんです。
言わなければいけない理由は、次にその家を買った人が困るような理由となるんです。例えば「お隣さんがうるさい」といったものがあります。つまり、住むことに苦痛を感じることがあれば、それを言わずに売るとトラブルのもととなるからです。
判断にまよったら、「自分が知らずに買ったら騙されたと思うか？」と考えてみると分かりやすいと思います。
不動産屋さんに良い印象を持ってもらうために片付けが大切だという私なりの根拠です
私は頻繁に競売物件をチェックしているんですが、競売物件というのは、お金が払えなくなった人が家を差し押さえられて、強制的に売られてしまう物件のことを言います。
つまり、お金で行き詰まった人の家ということになるんですが、この競売物件の家の特徴は必ずと言って良いほど散らかっています。リビングに散らばった服や、キッチンのテーブルには雑誌や服や食事と関係のないものなどが山積みになっていることが多いです。とにかく驚くくらいに家の中がグチャグチャに散らかっているんです。
つまり、査定に訪問した際に家の中がグチャグチャということは、お金に対して問題のある人だという判断をされる傾向があるという事になります。不動産を売ってもらうには売り主さんと業者との信頼関係ができていないと本気になって売ってもらえません。そういった意味からも、信用・信頼を得てあなたの家を本気で売ってもらうには、家の片付けや掃除は徹底しておくべきと考えています。
