家を売る人にオススメのコラム

宅地建物取引士資格のない営業マンを頼るのは危険?

家や土地やマンションを売ってもらうと、いざ不動産屋の営業マンに声をかけてみると、意外と宅地建物取引士を取得していない人がいるんですよね。

もともとこの資格は不動産事業を行っている事業所が従業員5人に1人の割合で設置をする義務があり、全員に取得を義務付けているものじゃないんです。だから中にはバリバリと売上を上げているやり手の営業マンなのに宅建資格を持っていない人もいるんです。

宅地建物取引士を取得していない営業マンは頼りにならない?

多く方はこの資格を持っていないと、家の売却を頼んでも力不足だと思っているんじゃないでしょうか?実は家の売却に成功できるかどうか、資格の有無よりもその営業マンの腕次第なんです。

私も平成16年に宅建資格を取得しましたが・・・

実は私もこの資格を平成16年に取得したんですが、資格取得にあたり民法の権利登記だったり、その物件がある土地にどんな建物を立てることができるか?また、許可されない建物はどんなものか?等々の法令上の制限、それに、宅建業界に課せられている規制(宅建業法)などの知識を身につける必要がありました。

売買に関係する税金や相続割合の計算なども少々ありましたが、今となって思うのは、これがなくても不動産屋さんで働いていれば日々の仕事のなかで必要なことは身につくという感想です。

もちろん、あなたの家や土地を売ってもらうには口が上手い営業マンであることも必要ですが、不動産は車や株の販売とは違い、「権利関係」でトラブルになったり、「希望の建物が建築できない!」など説明されていた話と違うということでトラブルに発展しやすい業界なので保有しているに越したことはありません。

でも、私が家を売ってもらってきた過去の体験からすると、高値でしっかりと家を売ってくれた営業マンの多くはこの資格を持っていませんでした。やはり大切なことは資格よりも、あなたの家や土地を高値で購入してくれるお客さんを抱えているかどうか?なんです。

いざあなたの家や土地を購入してくれる人が見つかれば、後はその不動産屋さんのなかで宅建資格を持っている人が重要事項説明など資格者でないとできないことをしてくれるので何も問題はないんです。

こちらから宅建資格者を希望することはできる?

家や土地を売却してもらうにあたり、宅建資格者の営業マンを希望することは可能です。でも、実際にそんな人はほとんどいないと思いますし、上記でも説明させていただいたように、営業マン本人にそこまで資格を求める必要はないと思います。

ちなみに重要事項説明って何を説明してくれるの?

この重要事項説明とは、買い主さんに向けて「建物の状態」であったり、「家土地の代金以外にかかる費用」だったり、「契約の解除」にかかわる事などの事前説明(書類作成)があります。この説明があることで、購入者さんに安心して決断をしてもらえます。

※購入希望者さんに向けてする説明(書類渡し)なので売り主のあなたには説明はないのが一般的です。

一言で言うと、「言った言わない」の水掛け論にならないために、事前に大切な部分についての説明を行い、それを書面に残すという作業になります。

宅地建物取引士と宅地建物取引主任者は違うの?

どちらも同じ資格です!従来までの「宅地建物取引主任者(宅建主任者)」から新しく「宅地建物取引士」へと平成27年に名称が変わったんです。主任者という呼び名から取引士という士業にすることで、行政書士や司法書士のように社会的な格付けを上げることが目的だとかいろいろな説がありますが本当の狙いはよく分かっていません。

ただ、呼び名が士業と同じになったことで、従来までの合格率約15%からもっと難化させて価値を上げるのでは?という噂も耳にします。この資格と他の資格を比較してみると、ファイナンシャルプランナー(AFP)よりもまだ少し難しいとされていて、日商簿記2級の取得と同程度の勉強時間が求められるようです。

合格率は15%程度なので真面目に不動産についての法律やルールを勉強をしないと合格できないことからも、資格保有者はあなたが売買によって法的なトラブルに巻き込まれないようにするための強い見方になります。

(もちろん、資格が無い営業マンがバリバリと購入者を見つけてくれて、契約の時点で資格者が説明などをしてくれるように役割分担もなされている業者もあるので資格の有無だけで営業マンを判断する必要はありませんよ。)