家を売る人にオススメのコラム

家の住み替えにベストなタイミングとは

家の住み替えをするには、税金などを考えると売るのに良い時期があったり売らない方が良いタイミングがあるとまことしやかに言われています。

私が今まで数多くの不動産を売却してきた経験上、気にすべきタイミングは短期譲渡に該当しないように気をつけるだけですね。(売却する年の1月1日時点で5年以下なら短期譲渡の扱い)

でも、本当はそれ以上にもっと重要な事があって、それは売却依頼する不動産屋さんを選ぶ方法です。

高く売れる不動産屋さんを見つけることができなければ悲惨なことに

どこよりも高く売ってくれる不動産屋さんを見つけられなければ、買い替えできる物件のランクを下げなきゃいけなくなりますし、何と言っても次の住宅ローンで再び大きな負債を抱えてしまうはめになるからです。

そのためには複数の不動産屋さんに声をかけて見積りを見比べればどこに頼めば良いかは一目瞭然となります。できることなら売却依頼をする不動産屋さんと、住み替える新しい家を探してもらう不動産屋さんは違う方が安心です。

それに、少しでも高く売ってくれる不動産屋さんと、理想的な住み替え物件を抱えている不動産屋さんが同じだなんた偶然は普通はまずありませんよ。

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住み替えするなら1日でも早い方がお得です!

住み替えのために家を売ろうとすれば「高く売る」ことは最優先事項だと思いますが、それは言い換えれば1日でも早く売るという意味にもなります。なぜなら、建物の価値は築年数とともに物凄い勢いで激減してしまうからです。

なかには、今の家が「住宅取得控除」を受けることが出来ているから、それが終わる(ローン利用時から10年)まで住み替えをせずに我慢した方が良いとう方もいらっしゃいますが、数年後に今より良い条件で売れるとは到底思えません。

まして、今の時代がそこそこ景気が良いのであれば、明日以降は景気が下がる事のほうを心配した方が無難ですし、家余りや人口減とった事を考慮しても早く売ってしまったほうが無難です。

建物の価値は1年ごとに激しく値落ちしてしまいます

家の価値(売値)は1年ごとにガタ落ちするので住み替えする次の家の支払に回せるお金まで失うことになります。数年後には今よりもローンの残りは減りますが、そのメリット以上に家の価値が落ちて売却相場が下落してしまうと目も当てられません。

次の家で利用する住宅ローンの金額が大きくなり経済的な負担が増えてしまうんです。それに買い替えを1年遅らせるごとにもっと深刻な事態になる可能性もあります。

以下で続けて紹介してみたいと思います。

買い替えが1年遅れると住み替え時のローン審査に落ちるリスクが跳ね上がります

家の買い替えをされるということは、年齢的にもおそらく20代ではないと思いますし。早くても30代後半、もしかすると40代や50代という方も大勢いらっしゃると思いますが、その年齢で「住み替えのための住宅ローン審査」に通るというのはすごく難しいことなんです・・・

先に、今の家を売却してそれから次の家を購入されるのならまだマシですが、それでも年齢が高くなっていればいるほど家のローン審査は厳しくなります。

若いのに団体信用生命保険に入れない人が急増

特に、今は団体信用生命保険と呼ばれる呼ばれる保険をセットにすることを条件としたローンも多く、その場合には例え軽い持病でも持病持ちの方は審査に落とされることが多いんです。

いくら年齢が40代や50代で現役バリバリで仕事をされていたとしても、健康そうに見えたとしても、高血圧や糖尿病など比較的多くの方が抱えている持病で保険の適用外となりローン審査に通らなくなるんです。

※「持病があっても入りやすい~♪」なんて歌の保険CMがありますが、裏返せばそれだけ持病があれば通常の生命保険には入れないと言っているようなものです。

マンション住まいの方が住み替えをするなら大規模修繕の前が良い?それとも後?

もしも今のお住まいがマンションの場合で、大規模修繕の時期が数年後に迫っている場合には「すぐに売るか?それとも大規模修繕が終わってから綺麗な状態で売るか?」で迷われることも多いと思います。

これはマンションの見た目で大きく違ってきますが、無難なのは大規模修繕の前だと思います。その理由は、大規模修繕の前なら建物の築年数が新しいので次に購入してくれる人のローン利用年数がそれだけ長くできるからです。

ローンの利用年数は構造別に定められた「耐用年数」から経過分の年数を差し引いた残存年数を適用するのが一般的で、これが1年でも2年でも長くなれば、次の人のローンも同じだけ長くすることができ、審査に通りやすくなります。

綺麗に修繕されても残存年数は増えません

せっかく大規模修繕まで住み替えを我慢しても、その時にいくら綺麗な見た目になったマンションでもせっかくのローン審査で購入希望者さんが落ちてしまうえば売れません。

もちろん、誰もが落ちるほど激変するわけじゃありませんが、少しでも確率た高いうちのほうがやはり売れやすいです。

※築年数が浅ければ売値が高くなるから結局一緒では?と思われる方もいると思いますが、築年数が浅ければそれだけ資金が多く確保できる人もまた購入候補にしてくれやすくなるのでデメリットはありません。

最も避けたいのが、築年数が経って古くなった上に購入希望者さんも現れずにどんどん大幅値引きをして安売りするしかないという手放し方です。そんなことになれば、住み替え予定の家を諦めないといけなくなったり、思わぬ大きなローンを抱えて苦しい思いをするだけです。

住み替えには4パターンがあります

金銭的な負担を考慮して理想的な順番に並べますと

  1. 今の家が売れてから新居を買う
  2. 今の家を賃貸にまわしつつ新居を買う
  3. 今の家の売却と新居購入を同時進行する
  4. 今の家が売れる前に新居を買う

今の家が売れてから新居を買う

今の家が売れないことには不安ですよね?いくらで売れるのか分からないと次の家の予算も決められないのが一般的だと思います。これが最も堅実な住み替え方法です。

ちなみに、売れた後に新居が決まるまでは賃貸マンションで生活をされる方が多く、昔なら引っ越しの荷物を全て入れられるだけの広い間取りを借りる必要があり家賃も高額になりがちでしたが、今どきはトランクルームなどが月単位で借りられ、引っ越しの荷物が全て入れられるくらいのものを借りても1万円や2万円とかなり安くなります。

そうなれば、後は最低限の荷物と人だけですからそれほど大きなマンションを借りなくても十分になるので家賃もぐっと抑えることが可能になります。

今の家を賃貸にまわしつつ新居を買う

今の家を賃貸に出すことができれば、上手にやればその家賃で今の家のローン返済ができる可能性があります。ただし、この場合には次に住み替えをする家の購入にローンが利用できなかったり、ローンの利用のために大きな頭金を求められるなどハードルは高くなります。

実際に私の知り合いは、最初の物件を賃貸に出して、後には住み替えをした新居のローンにも回したという強者の主婦もいます。

今の家の売却と新居購入を同時進行する

この場合、売れる相手が決まっていることと、新居も購入の段取りが整っているという2つの条件がほぼ同時に求められます。

これの最大のメリットは、購入時よりも売却額が値上がりをしている物件を売るケースで発揮されます。通常マンションの売値が購入時よりも値上がりしている物件を手放す場合には「特定のマイホームを買い換えたときの特例」が適用になることもあるからです。

「特定のマイホームを買い換えたときの特例」が適用されれば本来かかるはずだった売却益を今回はひとまず減額でき、売却益よりも大きな値段の物件を次に購入すれば課税されるはずだった利益額を次回の買い替え時まで先延ばしができるものです。

※この特例の場合には所有・居住がともに10年以上という条件がつきます。

今の家が売れる前に新居を買う

これは最もキケンな方法です!特にローンが通る見込みのある方はご注意ください。

家の売却と新居購入を同じ不動産屋さんでお願いしようとしている場合には、相当吟味して腕が良くて信頼もできる業者さんを選ばないと、高い物件を買わされた挙句に、手放す物件は「安い値段でしか売れませんでした」なんて悲惨な事になりかねません。

高額な物件が買える見込みがある顧客と分かればとにかく高く物件を買ってもらおうとするのが営業マンというもので、悪気がなくてもそうしたケースが多いんです。

そして、売却は運任せ同然となり、高く売れたら良いですがそんないい加減な業者の場合には適当にどこかに安く売却して契約完了を急ぐものです。

できることなら手放す家の売値はしっかりと複数社から見積りをもらい、最高値の業者に売却依頼をするようにし、売却を依頼する不動産屋さんと新居購入の不動産屋さんを違えるくらいの徹底ぶりが理想的です。