今回の家の売却の体験談は岡山にお住まいの大島様からお寄せ頂いた体験談です。
これは私が昨年にお盆に帰省した時の話です
私には兄と妹がおりますが兄妹全員が親元を離れて大阪と愛知と東京に住んでおりますが1年に一度のお盆休みを利用して実家に集合するのが昔からの週間となっています。
ちなみに数年前には88歳と91歳で両親が他界をしていており、実家は既に空き家になっているんですが、それでも両親がいた時と同様に昨年の夏もお盆に集まりました。
先祖のお墓が沢山あって管理が大変なことに
今年は両親もそろってお墓に眠っているということもあり、ひとまずお墓参りをしてから集合場所の実家に移動する計画となりました。お墓は人里離れた山の上にあるために私がワンボックスのレンターカーを借りて兄妹を拾ってからの墓参りとなりました。
そこで待ち受けていたのは草だらけの墓場と傾いた古いお墓という驚きの光景でした・・・
お墓が傾いている!しかも草だらけ!
私の家は本家ということもあり、先祖代々のお墓がとにかく沢山あります。大小いろいろありますが15個もあり、中には石を積んだだけのものもあります。その墓石の間にびっしりと草が生えて見るも無残な光景になっていたんです。しかも、墓石の一つは土台から大きく傾いており、いまにも倒れそうな状態でした。
その墓石の横は高さ2mほどの崖になり、下にはあぜ道と田んぼがありますが、傾きの原因は墓石の下の赤土があぜ道の方向に流れ出ていることでした。
男2人では墓石はびくともしませんでした
兄弟2人で墓石をまっすぐに直して、とりあえず下に石でも入れておこうとしましたがびくともしません。そこで、いつもお墓でお世話になっている神主さんに電話をして墓石屋さんに来てもらい、傾きを直す相談をしたんですが、どうやらこのままの場所だと再発するのは時間の問題とかで、数メートルは場所を移す必要があるとのことでした。
妹が神主さんに「15個もあるお墓を1つにまとめることはできますか?」と質問したところ、「大丈夫ですよ、ただし1墓石につき7~8万円はかかってしまいますが」とのこと。大丈夫と聞いた時は全員から「おお」と歓喜の声があがりましたが、その次の金額を聞いた瞬間に落ち込みました。
墓石14個を納骨堂にまとめるために100万円以上が必要に
両親が眠っている新しい納骨堂にご先祖様の14個の墓石を集めることを前向きに検討しはじめましたが、安くしてもらっても120万円ほどになるという見積りをもらい、がっくりしました。
そこで兄が「離れの家や使っていない宅地部分を売ればどうだろう?」と発言したことで、希望の光が見えてきました。
そうです!実家には道路に面した40坪ほどの離れの古家とそれと地続きとなっている25坪ほどの宅地があるんです。これを売れば100万円以上にはなることは明白でした。
近所の人が土地を売った話を数年前に聞いたことがあり、その時に私の家よりもより不便そうな土地が坪単価15万円だったと記憶にあったので、それなら60坪で900万円にはなることが明白でした。それだけあれば十分過ぎるお金を用意ができます。
早速、お盆明けに不動産屋さんに電話をして現地を見てもらいました
お盆休みも終わり、ひとまず全員がそれぞれ故郷から家に戻りましたが、自宅と故郷がもっとも近い私が売却のための下調べをすることを任されました。子供の頃から面倒はことはいつだって私の仕事だったんです・・・
まず地元にあるそこそこ大きな不動産屋さんに現地を見てもらったところ、思わぬ支出が必要なことを知らされました。
離れの古家は解体撤去しないとダメらしい
どうやら築40年の離れの古家は土地として売却をするには邪魔なようで、これを撤去しないと良い値段で土地を売ることは難しいと言われてしまいました。そして家の解体撤去には200万円近くかかるとか。。。また、そこまでお金を使ってもいつ土地が売れるかは分からないと言われてしまいました・・・
ここでこの不動産屋さんが素晴らしかったのは「お墓のためにお金が必要なら土地部分だけの売却でもいいのでは?」という提案で、すでに見積りも出してくれていました。離れの家の隣にある宅地25坪なら境界線の測量をするくらいで25坪だけで売却が可能だと言うんです。
しかも、25坪でも375万円の売値はつけることができ、不動産屋さんへの手数料は約18万円、これに測量や登記費用を入れても30万円もかからず、手残りは350万近くにはなるとう話でした。
兄妹全員が納得したのですぐにお墓の工事に移れる!と思ったのに
いざ土地を売り出したものの、そこは田舎ですのですぐに売れませんでした。子供を通学させるにも学校が遠かったりと、見学に来た家族が何組もいたのに売れなかったんです。そこで、不動産屋さんの紹介で不動産の買い取り業者を紹介してもらいそちらに売却をすることにしました。
ただし、買い取り業者に売る前提条件として価格の大幅ダウンは避けられません。なぜなら買い取り業者の提示額は通常の売値375万円に対して220万円という安い値段だったからです。
すぐに現金化できる魅力に負けて売却することに
売る話をしてからお金をもらうまではとにかく早くて、10日後にはお金が入金されました。また、買い取り業者だと不動産屋さんを利用した場合と違って仲介手数料が必要ないのがせめてもの救いだった気がします。
今は来年のお盆に間に合うように、お墓をまとめる工事の話を進めていまして、秋頃から現地で神主さんに祈祷していただいたりと、また兄妹揃って慌ただしくなりそうです。
なにより、家そのものを売らなくてもよかったので寝泊まりできる実家も残りますし、想い出の詰まった家も残るので安心しました。いずれは私達兄妹の最後に残ると思われる妹が家は処分してくれればいいかと思ってます。