家を売った体験談

近所に塗装工場ができシンナー臭さに耐えられず気が弱い私達夫婦は逃げるように家を売却しました

新婚当時に私たち夫婦は家を買おうと不動産屋さん巡りをしたり、広告やチラシをチェックしたりと気に入る家を見つけるのに夢中でとても幸福な時間を過ごしていました。

ある日、広告に載っていた一軒の家に興味を持ち、私はパートの仕事を休んで夫と二人で不動産屋さんと一緒に見学に行くことになりました。

実は塗装工場が近い家は高く早く売れることもあります!

最高値の売値がみつかります⇛ 匿名・無料で使える不動産査定

「塗装工場だから匂いがして嫌」という人もいれば世の中には匂いに鈍感だからうるさくなければその他の立地次第では最高に気に入ってくれる人もいます。

なかには塗装工場の近所で育った生い立ちから「懐かしい」とさえ思う人も。

売り主さんには最悪な環境でも他人には全く気にならない環境だったりするのが不動産売買の不思議なところなんです。

そんな買い手と出会うには複数の不動産屋さんから売値の査定をもらい最高値の1社に売買依頼することが高値で売れる確率が最も高まる売り方なんです。

そこで見たのは広告画像よりも綺麗なブルーの外形の洋風住宅でした

その家は住宅地の中にあり、外観はなにも傷みがみつからずここ最近に塗装をしたと思われる綺麗なブルーな外壁の二階建の家でした。

不動産屋さんが持ってきた鍵で中に入り、雨戸を開けて回ってくれている間にいろいろと探検すると、内装こそ少し年数を感じさせる程度ではありましたがクロスの貼り替え程度で激変するくらいの好感がもてる状態でした。

広い縁側がり、その縁側は広すぎるような庭に面しており、二階には和室が二間あり、私たち若い夫婦には充分でしたし、将来に子供が2人くらいできても困らないくらい余裕を感じられました。

隣の土地には無残にも放置されたスクラップの車が

物件を見に行って気になったのは隣家の土地にはスクラップしたような車が何台も置かれていたことでした。不動産屋さんも土地の持ち主は把握しているけど現状の利用者は知り合いだとかで・・・はっきりとは分からないと言います。これには一抹の不安が残りましたが、そこ以外に文句のつけようがなく私たちはこの家を購入しました。

家主さんの許可を得て若干の手直しをし、無事に引っ越しも終わり、挨拶回りも済ませましたが、例の車置き場の持ち主にだけは会えず、近所の方にさりげなく聞いてみても口を揃えて「大昔に会ったけど覚えてない」とおっしゃるのでした。

せっかく購入した家を売ることになったのは一年もたたない頃でした

庭に緑が戻り始め、季節の花が咲こうとしているのを楽しみにしはじめたころ、隣の土地に動きが出ました。スクラップ状の車が空き地の隅に場所を変えて置き換えられて、そこに小さな車の板金修理屋さんの建設が始まったんです。
修理や板金をしているようでもあり、看板をあげて中古車の販売もしているようでした。

私たちは挨拶をするべき人が見つかったと思って二人揃って最近引っ越してきたことを告げに行きましたが、「あぁ、そうですか。」とそっけない態度で終わりました。人と接するのが嫌で車の修理をしてるのかな?といった印象でした。

庭の木々が隣家の様子を隠してくれはじめた頃から日増しに騒音が

機械でボディーの金属を削るかん高い音が聞こえてきたり、溶接をしているようでバチバチという音と、不意に見た瞬間に溶接の青白い閃光が目に入ってくるのがたまらなくストレスでした。

今にして思うと、まだこの時は音だけで臭いがなかったのでまだマシだったのかもしれません。

建築基準法の用途地域を確認せずに家を買ったのも失敗の要因でした

本来、建築基準法でどこに何を建てても良いかが決まっています。逆を言うと「建ててはいけない業者の建物」もあるということです。

ただ、残念ながら私達が購入した家がある場所は小規模な工場なら建築が許される場所だったんです。これは完全に私達の判断が甘かったとしか言いようがありません。

市区町村の公害担当窓口にも相談しましたが何の効果もありませんでした

悩んでいた間にネットでいろいろ調べてみたところ、生活のうえでの近隣の苦情は警察よりも地元の役所の総務課に声をかけるのが良いと知り、さっそく相談をしてみました。

私が住んでいた場所の役所だと総務課から公害担当というところに電話を回してくれました。ただし、電話をした際に「お名前を教えてもらえませんか?」と聞かれて、何となく逆恨みが怖くなり「匿名で」とお願いしました。

結局、匿名で相談をしたのがまずかったのかもしれません。その後に何の変化もありませんでした。役所や警察に相談をするなら、やはり実名を告げるほうが効果は大きいらしいですね。当然、警察には声をかけていません。トラブルが怖かったからです・・・

迷惑なのは音だけでなくシンナーのような塗装のニオイも!

また、音だけなら2重サッシにするなど対応策もありますが、問題は音だけなく塗装の際のシンナーのようなニオイも強烈でした。風向きによっては窓を閉めていてもどこからともなく室内にニオイが入ってくるんです。

網戸にした瞬間に空気清浄器が作動するくらいなのでよほど有害な成分が風にのって漂ってきていたのかもしれません。

他の近所の方はどう思っているのだろうととても不思議でしたが、私たちの家以外はそこそこ離れていましたし、新参者が苦情を言えるほどのお付き合いもありませんでした。

仕事の上での音や臭いだから苦情を言いづらいんですよね

仕事をしていく上での騒音や臭いだから「今すぐやめてくれ」と苦情を言うのはちょっと尻込みしました。結局、昼夜続く騒音と日中に漂ってくる塗装のニオイ、これに私たちは負けました。私達夫婦はもしかすると単なるお人よしなのかもしれませんがトラブルは嫌だったんです。

家が売れるより先に賃貸マンションに引越ししました

結局、家が売れるよりも先に賃貸マンションに引っ越しをして、それから家が売れるまでの1年ほどは相当なストレスがかかりましたね。

でも、今はニオイも騒音もない第一種住居専用地域に引っ越しをして、周囲には空き地もなく家ばかりでギュウギュウ詰めの場所で多少は築古ですがストレスのない生活をおくってます。

(人気記事)→ 家の売却 3ヶ月以内に