家を売る人にオススメのコラム

不動産屋選びの際に免許の更新回数の多さで選ぶと大損するかも

これは今から5年前に、親父が残してくれた家土地を兄妹3人で話し合った末に売却をした時の話です。

それまで私達兄妹は不動産を売った経験は誰もなく、唯一妹だけが家を購入した経験があるだけでした。私と兄は賃貸マンション暮らしのために購入した経験もなかったんです。

どうやって不動産屋を選べばいいんだろう?そこからつまづきました

親父が残してくれた家土地のある県には兄妹は誰も残っていなかったので、不動産屋を選ぶのには相当苦労をしました。

最終的には妹が何度か故郷に帰ってくれて不動産屋をピックアップしてきてくれたんですが、最後の最後にどこにするか決め手に欠けていたんです。

そんな時、妹の発言が大きな影響を及ぼしたんです。それは「不動産屋さんの名刺に書かれてる数字って免許更新の回数を意味してるらしいわよ」「数字が多いところって老舗だから安心じゃない?」と言ったんです。

これには兄も私も「お〜!お前詳しいな!それだそれ!」と、あっさりと妹の意見に賛同したんです。

長年やってりゃ良いってものでもないんですね

候補は3つの不動産屋に絞られていて、その中で最も免許の更新回数が多い業者を選んで売却をお願いしました。

ところが、3ヶ月経っても見学者が来たという話は聞きませんし、お盆休みも終わって9月に入ってもなんの連絡もありません。このままダラダラいけば年末年始が来るからますます売れなくなります。

そこで、こちらから電話を入れて反応を伺ってみたところ、「値段を下げてみませんか?」という提案をされました。最初に売値は不動産屋が判断をして決めた値段だったので「なんていい加減な業者なんだろう」と不信感を感じはじめました。

地元でも売却業者というイメージは薄かったようです

後から分かった話ですが、私達が依頼しら不動産屋は親の代からやってて長い年数が経ってはいるものの、地元でもあまり家の売却をしているような広告などを見た人はいなかったんです。

つまり、売却を得意とした不動産屋ではなく、とりあえず長く経営だけが続いているという毒にも薬にもならないところだったんです。(厳しい言い方ですがホントにそうだと思いました。)

売却を依頼して4ヶ月でも見学者が来ないので業者を変えました

他の人が家を売るブログなどを見ててもさすがに4ヶ月も何の反応もないのは珍しいようでした。普通はそれまでに何組かの見学が入ったり、すぐに売値の補正を入れるなど売れないなりにもアクションを起こして見学者に繋げるようにしていました。

それが私達が依頼した業者はなにもなかったので、「やる気ないのかもしれないな」と思うようになっていました。そこで4ヶ月を過ぎたあたりで不動産屋を変えることにしたんです。

変えた先は免許の更新数が2回めのフレッシュな業者でした

次に、売却の依頼先を変えたのは、免許の更新回数が2回という非常にフレッシュな業者でした。どこまで期待してよいかも分からなかったのでとりあえず3ヶ月は様子見をすることに腹をくくりました。

ところが、売却を依頼してから20日目にはさっそく見学者が来て、さらに1ヶ月後には2組の家族が内覧に来てくれました。

この時点で、免許の更新回数で業者を信頼して選ぶのは大きな間違いだと気づいたんです。でも、どうして更新回数が2回の業者がこんなに早い反応を得られているか?気になって質問してみました。

おたくはどうしてそんなに見学者を見つけてこれるんです?

これには意外な返事が来ました。実は、この不動産屋さんで働いている3人の営業マンはもともと3人とも別の不動産屋さんで勤務していたそうで、営業成績はバツグンに良かったらしいんです。そこである時に意気投合して3人で店をやろう!ということになったんだとか。

営業成績がバツグンの3人が組んでるから、だからお客さんをあちこちから探してきて売家見学に繋げることができるだそうです。

売却依頼先を変えてから半年後には高値で売れました

前の不動産屋に依頼していた時の売値は1980万円でしたが、なんとこの不動産屋では2100万円で売ってくれました。120万円もアップです!

世間には免許の更新数が多ければ良い業者で数が少ないと経験が足りてない業者だという味方をそれらしく勧めている本などもありますが、それはあくまで机上の空論です。

現実はそんな単純ではなくて、数字が1だとしても優れた営業マンが揃っていればその県では最強の店かもしれません。また反対に、免許更新の数が飛び抜けて多くても、バリバリやってたのは昭和の話で今は惰性で店が続いてるだけかもしれません。

免許の数字だけで業者選びを判断することは絶対にしないことをオススメします。そうでないと私達が実家を売ったときのように、安く売られそうになったり、1年以上経っても売れないなんてこともありえます。

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